日本高校野球連盟は20日、大阪市で理事会を開き、新潟県高野連が今春の同県大会で実施を決めていた投手に球数制限を設ける独自規則について、新潟に再考を申し入れることを決めた。新潟にはこの日、書簡を送った。

新潟県高野連は昨年12月、新潟市で行われた県青少年野球団体協議会のサミットで、19年春の新潟県大会から1投手が1試合に投げられる球数を100球までに制限すると表明した。

ここまでの話し合いでは方向性には賛意を示す意見が出たが、一方で、大多数の学校は部員集めに苦慮し、1人の投手に頼らざるを得ないのが現実。多くの投手をそろえられる強豪校との差を助長する可能性が高いことなどから、勝敗に影響をおよぼす規則については、全国で足並みをそろえて検討していくべきとの意見で一致した。この2カ月の間、別の都道府県から新潟に追随する意見は出ていないという。

「新潟が一石を投じた。未来の高校野球発展には避けて通れない。重く受け止めるべき」と竹中雅彦事務局長は語り、4月に「投手の障害予防に関する有識者会議」を立ち上げることを発表した。

有識者会議メンバーはスポーツ整形外科医、弁護士、元プロ野球選手、他競技の元選手、NPBや少年野球関係者など幅広く依頼する予定。随時招集し、1年以内をメドに最終的な答申内容を固めたいとした。今回の方針を受けての新潟の対応が注目されるが、かりに拒否された場合でも有識者会議は立ち上げる。