全国高校野球選手権大会が100回大会を迎える2018年夏までの長期連載「野球の国から 高校野球編」。名物監督の信念やそれを形づくる原点に迫る「監督シリーズ」第8弾は、東北、仙台育英(ともに宮城)で春夏合わせて27度の甲子園出場を果たした竹田利秋氏(77=国学院大総監督)です。寒冷地のハンディを背負いながら、チームを相次いで全国名うての強豪にまで高め、甲子園でも数々の名勝負を演じてきました。それは、広く東北勢による甲子園の「勢力地図」刷新、さらに同地区の「初優勝」近しにも通底しています。同氏の選手育成、チーム作りを、全5回でお送りします。

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国学院大の竹田利秋総監督
国学院大の竹田利秋総監督

◆竹田利秋(たけだ・としあき)1941年(昭16)1月5日、和歌山県生まれ。和歌山工3年春、三塁手で甲子園出場。国学院大を卒業後、いったん銀行に就職し、68年東北監督就任。春9回、夏8回の甲子園出場を果たす。85年仙台育英に移り、春4回、夏6回の出場。春夏通じて計27度の甲子園出場は歴代5位タイ。通算成績は30勝27敗。最高戦績は89年夏、仙台育英での準優勝。96年国学院大監督就任。10年同大総監督就任。高校、大学を通じた主な教え子に安部理(元西武ほか)佐々木主浩(元横浜ほか)大越基(元ダイエー)矢野謙次(日本ハム)嶋基宏(楽天)ら多数。