昨秋の明治神宮大会決勝で星稜相手に1安打完投し、初優勝に導いた札幌大谷(北海道)のエース西原健太(3年)が16日、和歌山・有田川町で南部(和歌山)との練習試合に出場し、投打で好調ぶりをアピールした。

打っては8回先頭で、チーム1号となる左中間ソロを放つなど5打数4安打2打点。9回には19年対外試合初登板し、1回1安打無失点と上々の投球で試合を締めた。

初のセンバツ出場を前に、まずは打撃のスイッチが入った。8回、1ボール1ストライクからの3球目を振り抜くと打球はぐんぐん伸び、左中間スタンドに飛び込んだ。「ウフォ~」と雄たけびを上げながら三塁を駆け抜け生還。「打撃がうまくいくと投球にも集中できる」と、9回から登板し、2四死球を与えながらも1安打無失点と、神宮大会優勝右腕の力を示した。

年明けに新調したグラブの中には「脇目もふらず勇ましく進む」という意味の「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」と刺しゅうを入れた。12日の箕島戦(和歌山)と合わせ8打数6安打2打点と打撃は絶好調。投球はこの日、最速135キロと、自己最速142キロには及ばなかったが、焦りはない。「冬場に下半身を鍛えた手応えを感じた。もっと上体と連動させたい」。プチ修正を加え、秋春連覇へ突き進む。【永野高輔】