<高校野球沖縄大会:沖縄水産13-0美里>◇29日◇1回戦◇コザしんきんスタジアム

プロ注目右腕、沖縄水産の国吉吹(いぶき)投手(3年)が、自己最速を更新する145キロをマークして、4回無安打の投球で、初戦コールド発進を呼び込んだ。2回までは1安打づつを浴び「球がキレてなかった」と反省したが、3回以降は完璧投球。4回は「いい感じだった」と笑みを浮かべた。

これまでの最速は144キロだったが、ネット裏で見守った日本ハム林スカウトのスピードガンでは初回に145キロをマーク。「球速よりキレを重視したい」という国吉だがしっかり今夏への成長も見せた。しかも28日まで学校の試験が行われており「あんまり調整できていない」という中でも結果を残した。日本ハム林スカウトも「体に力があり、腕の振りがいい。将来性を感じさせる」と評価した。

昨年秋の沖縄準決勝で沖縄尚学相手にノーヒットノーランをやってのけた男が、もうひとつランクアップして、最後の夏のスタートを切った。【浦田由紀夫】