第101回全国高校野球選手権群馬大会の開会式が6日、前橋市の上毛新聞敷島球場で行われ、利根商の主将・高橋晃生内野手(3年)が選手宣誓を務めた。

「僕たちを支えてくれるすべての方に感謝し、野球を通じて恩返しをしたい。最後まで諦めずに全力でプレーします」

力強くよどみのない宣誓が終わると、球場から大きな拍手が沸き起こった。

学校の定期試験が終わった今月2日から、野球の練習終了後に1日約1時間の猛特訓。3日に行われた野球部の壮行会で全校生徒を前に予行演習した際には、途中で言葉が出てこなくなったというが、この日は完璧。「練習の成果を出せました。自分の思いを伝えられたし、これで野球に集中できます」と笑みをこぼした。

昨年まで桐生第一を率い、99年の夏の甲子園では同校を全国制覇に導いた名将、福田治男氏(57)が今春、利根商の監督に就任。一躍注目される存在になったチームを引っ張る高橋の伯父は、元プロ野球選手だ。

オリックスで4年間(98~01年)プレーし、現在は巨人でブルペン捕手を務める高橋信夫さん(47)で「自分の母の兄なんです。伯父と同じ高校でプレーしたかったので、利根商を選びました」と話す。

初戦は9日で、嬬恋(上毛新聞敷島)と対戦する。大役を終え「福田監督を迎えて守備をきっちりやってきた。1つ1つ丁寧にプレーして勝ちたい」と気持ちを切り替えていた。