伊勢崎商が劇的サヨナラ勝ちで初戦を突破した。7-7で迎えた延長10回1死満塁のチャンスで4番・鈴木海斗外野手(3年)が右翼線にポトリと落ちるサヨナラ安打を放った。

「『落ちろ』と祈りながら一塁に走った。当たりはしょぼかったけど、よかった」と笑みをこぼした。

8回を終えて6-2と4点リード。しかし、9回表に県太田の猛攻にあって一挙5点を献上。逆にリードを許したが、9回裏に追いつくと、10回に4番の一打で振り切った。

それまで鈴木は4打数無安打。「チームに迷惑を掛けっぱなし。どんな形でも貢献したかった」とホッとした表情。

木村公則監督(51)は「逆転されても、選手は誰もがあきらめていなかった。最後は鈴木らしく、ボールに食らいついて打ってくれた」と、選手の底力をたたえていた。