桐生監督時代の99年に全国制覇し、今年4月に利根商の監督に就任した福田治男監督(57)が、夏初戦を勝利した。

1点差勝ちに「前半は利根商ペースだったけど、ミスから失点。相手に流れが移りそうなところ、(先発)地野が踏ん張って、(2番手)狩野も粘り強く投げくれた。選手がよく頑張ってくれました」と、選手をねぎらった。

初回に2点先制。4回にも2点追加。だが、5回以降は嬬恋2番手の佐藤真に打線が沈黙。追加点を奪えなかった。すると、5回に失策が絡んで2点を失った。6回には相手の4番打者にソロ本塁打を打たれ、1点差まで追い上げられた。福田監督は8回2死走者なしで、先発地野から狩野に交代。逃げ切りに成功した。

攻撃では、積極的に動いた。4回に奪った3点目は、無死二、三塁からのスクイズだった。

この回、さらに1点を加え、なお1死満塁。カウント3-1から再びスクイズを仕掛けた。ところが、打者の桜井はストライクを見逃し。三走が三本間に挟まれたが、相手の挟殺プレーがうまくいかず、三塁に残った。フルカウントから、三たびスクイズのサイン。しかし、ファウルで3バント失敗。チャンスを逃した。

福田監督は「(満塁で)カウント3-1、3-2ならストライクを投げてくる。まず、外さない。スクイズということは、選手たちには意識させていました。まだ点の取り方が出来ていない。3-1で決めて欲しかったですね」と振り返った。

85年から昨夏まで、30年以上にわたり指揮した桐生第一を昨夏で離れた。「ユニホームが変わって、まだちょっと似合わないと、いろんな人に言われます。1試合でも多く戦っていくうちに、似合っていくと思います」と穏やかに話した。