須知(しゅうち)は、春王者に力負けした。4回、5回で3本塁打を浴びて5回コールドで終了した。

長谷川靖監督(54)は「小刻みにつないで9回までと思ったけど、1発で決められましたね。つけいるスキはあったと思うけど、さすが横綱。馬力が違います。素晴らしかった」と京都国際の強打に脱帽だった。

3年生は2人だけ。1年の8月から8カ月間、主将の室(むろ)幸作内野手(3年)と西村諒士外野手だけの時期があった。同じ北部にある加悦谷(かやだに)と連合チームを組んだ。今の2年生が入部し、単独チームに戻れた。

「連合のときは週1度しか練習できず、練習試合をやっても負けてばかりでしんどかった。でも加悦谷の3人の仲間とも出会えた。今も連絡をとるし、連合はいい経験になりました」。室は振り返った。

長谷川監督は「幸作と諒士の2人は、部員がいないのを分かっていて入部してきてくれた。2人が目指してきた『シュウ高』の野球を最後にできたのはよかった。もっとこの2人とやりたかった。毎日会うのが楽しかった」と涙をぬぐった。

新チームは人数がそろっている。2年生以下に向けて、監督は「人間はすぐ忘れるもの。この夏、3年生とプレーしたことを次に生かさないと、2人が頑張ってつないできたことが生きない。一瞬の勝負のために、毎日毎日、一生懸命練習をするから、力を出せる。ずぼらをかましたり、人のせいにしたり言い訳をしたらそれでアウト。全部自分や」と力を込めた。