4年連続夏の甲子園出場を目指す前橋育英が完勝発進だ。

エース梶塚彪雅(ひょうが)投手(3年)が6回パーフェクト投球。力強い投球で完勝に導き「目の前の打者を打ち取ることに集中していたので、パーフェクトだったとは知らなかった。チームに勢いをもたらす投球ができてよかったです」とうなずいた。

最速139キロを計測した直球、縦に鋭く落ちるスライダーがさえ渡り、6回まで67球を投げて10奪三振。1人の走者も出さず、完全投球を続けていたが、リードを4点に広げた直後の7回の守備から左翼に回った。荒井直樹監督(54)は「梶塚は安心して見ていられた。他の投手も経験を積んでほしかったので代えました」と説明。後を受けた2投手も7回以降を無失点で抑え、3投手による1安打完封リレーを完成させた。

昨秋、今春の群馬県大会を制している大本命。春季関東大会で東海大相模に初戦で屈した後、3週間登板せずに外野でプレーした経験が梶塚をさらに成長させた。「野手は投手が投げるコースによって守備位置を変える。いかにコントロールが大事かを改めて知りました」。大会4連覇へ、一皮むけたエースがチームを引っ張る。【片倉尚文】