春の県王者・神戸国際大付が7回コールドで初戦を突破した。

木製バットを振り込んできた強力打線で相手を序盤から圧倒した。先制された直後の3回、無死三塁から9番松本凌人投手(3年)の適時打などでこの回3点を奪い、すぐさま勝ち越し。5回にも打者一巡の攻撃で4点を追加した。

投げては、背番号10番の松本が2安打1失点で完投勝利。松本の父・久さんは元競輪選手で、父の引退試合を競輪場まで観戦に行ったこともあるという。父の姿に憧れ幼稚園児の頃から自転車に乗れるようになったが「競輪は(落下が)怖いので」と目指すことはなかった。兄の影響で野球を始め、強豪校に入学。この夏、最後の大会開幕前には「頑張れよ」と父から連絡をうけ、その声援を背に力投してみせた。負けず嫌いなところは父譲り。この試合は先制を許したが、同点打を自分のバットから生み出した。「1戦1戦戦うことが目標です」。2年ぶり3度目の夏の甲子園にむけ、好スタートを切った。