ノーシードの八千代東がCシードの千葉敬愛を破り3回戦進出を果たした。

2対2で迎えた8回の攻撃。3四球で無死満塁とすると、その後の1死満塁で東奥恭吾外野手(3年)が四球を選び、押し出しで勝ち越しに成功した。さらに山崎啓人投手(3年)の右犠飛で1点を追加して、試合を決めた。

投げては先発の山崎が5安打2失点で完投した。最速133キロの真っすぐとスライダーのわずか2つの球種で「低めに投げる」と徹底。ピンチには、今朝、父親に書いてもらったという帽子のつばの文字「制球、平常心、キレ」をマウンドで何度も見ながら気持ちを落ち着かせた。「父が、この3つを信じれば大丈夫だと言ってくれた。今日は自分たちの野球をすれば勝てることがわかった」と、胸を張った。

中村匡宏監督(36)は「この試合が1つのヤマだった。バッテリーがよく頑張ってくれました。山崎はキレのあるボールでカウントを作って有利に試合を運べた」と、エースをたたえた。今年4月に同校に赴任し野球部監督に就任したばかり。わずか3カ月の指導ながら「選手たちは最後までやりきってくれました。試合で成長していますね」と目を細めた。