大田原が接戦を制し、初戦を突破した。

先発した藤田悠生投手(3年)は相手に三塁を踏ませない投球を披露。9回を投げ、奪った三振はわずか「3」。打たせて取るピッチングで相手を翻弄(ほんろう)した。「今日はコントロールが乱れて、ストライクが全然入らなかった」と反省を口にした。

しかし「自分の力は出し切れたので納得しています。気持ちいいです」と完封勝利をかみしめた。会場には、平日にもかかわらず39人の応援部が駆けつけた。「応援を聞いて頑張ろうと思えました」と力をもらった。

植木真仁監督(51)は「初回のちぐはぐといい、気持ちが入っているのかわからなかった。変な緊張感があったのかな」と辛口評価。「次もあると考えると、紙一重で勝てた経験ができてよかったのかな」と前向きにも捉えた。

藤田は「好きな食べ物は大田原牛のハンバーグ」と即答。「今日の決めきれなかった変化球を修正し、地元の方々のためにも勝ちたいです」と地元の声援を力に勝利を目指す。【佐藤勝亮】