4年連続夏の甲子園出場を目指す前橋育英が薄氷の勝利で準々決勝に進出した。

3-0で迎えた9回、4番手で登板した川島諒亮投手(3年)が3連打を浴びて無死満塁のピンチを招いた。ここで、左翼の守備に就いていたエースの梶塚彪雅投手(3年)がこの日2度目のマウンドに。いきなり右前2点打を許して1点差に迫られたが、後続を抑えて何とか逃げ切った。

先発した梶塚は8三振を奪って6回5安打無失点投球。7、8回も2、3番手投手が1回ずつを抑えて完勝ムードだったが、9回に渋川青翠の大反撃にあった。

緊急再登板で相手の猛追をしのぎきった梶塚は「外野に回ってからも再登板があると思って、投手目線で守っていた。とにかく勝ててよかった」と息をついた。

試合は、3回に森脇真聡内野手(3年)が先制の2ラン本塁打。5回に4番の梶塚が中前適時打を放ってリードを広げた。しかし、打線は6回から8回まで無安打。荒井直樹監督(54)は「相手投手もよかったが、終盤は攻撃が淡泊になってしまった。それが9回の失点につながったと思う。もっと粘り強く戦わないといけない」と課題を挙げた。