前橋育英(群馬)のエース梶塚彪雅(ひょうが)投手(3年)が前橋商を相手に7三振を奪って3安打完封した。大会4連覇をもたらした右腕は「1点もやれないと思って勝利優先で変化球を主体に投げた。勝ててよかったです」と息をついた。

ここまで封印していたチェンジアップを解禁。最速139キロを計測した直球、縦のスライダーを交えて凡打の山を築いた。「ここまで取って置いたチェンジアップが効いたと思う」。今大会は全5試合に登板して2完封するなど、防御率0・68(40投球回、自責3)、無四球(死球は5個)と抜群の安定感でチームを引っ張った。

名前の彪雅は、氷河が由来。「広大な氷河のごとく壮大な気持ちを持ち、常に冷静な人間であるように」と両親に名付けられた。願い通りに育った17歳は「ここは通過点。目標は全国制覇です」。と言い切った。

◆前橋育英 1963年(昭38)創立の私立校。野球部は翌64年に創部。生徒数1724人(女子1014人)。部員80人。甲子園出場は春2度、夏は4年連続5度目。主なOBは西武高橋光成、オリックス神戸文也。所在地は前橋市朝日が丘町13。山田耕介校長。