「満塁ではじまり、満塁で終わりました」。日本文理(新潟)の鈴木崇監督(38)は自身の甲子園初采配、そして敗戦を淡々と振り返った。

1回表の1死満塁は1点どまり、9回表の同じ場面は無得点。つなぐ打撃で6点を挙げたが、あと1歩及ばなかった。それでも「みんな、やってきたことを出そうとしてくれた」と選手の奮闘をたたえた。97年夏の初出場時は2年生の「2番二塁手」の先発で甲子園の土を踏んだ。コーチに就任した04年以降は夏7度、春5度、甲子園にやってきた。監督として初めて立った聖地。「今回が10回目の甲子園。みなさんから拍手をもらえるチームになった。これを引き継いでいかなければ」。甲子園で勝つチーム作りへ。監督初戦の黒星は再挑戦のスタートになった。