近鉄などでプレーした中村良二監督(51)率いる天理(奈良3位)が奈良大付(同2位)との「奈良対決」を6回コールドで制して4強入り。来春のセンバツ出場を濃厚にした。

3本塁打を含む19安打14得点の猛打で圧倒した。初回、主将の1番下林源太内野手(2年)の左越え二塁打などで無死一、三塁の好機をつくり、連打で2点を先制。「(ヤマを)張った球しか振らない」という潔い打撃の下林は、2回には内角直球を捉えて右越え2ランを放った。最初の2イニングで5点を奪い主導権を握ると、6回にも2本の本塁打で5点を加えてコールド勝ちを決めた。

今年は近畿大会が奈良開催のため、奈良は上位3校まで出場可能できた。天理は今秋の県大会準決勝で智弁学園に3-13と大敗したが、中村監督が「近畿に出ればまたスタートライン」と鼓舞し、奈良との3位決定戦を2-1で競り勝った。

新チーム発足後、夏休み中は練習後に毎日250スイング、内野手は100球のゴロ捕球に取り組んだ。下林は「今年は1人1人の力がないので」と自分たちの現状を認め、平日は週2日、火曜と木曜に朝5時半から朝練を重ねてきた。目標は「日本一」。全国大会の明治神宮大会(11月15日開幕、神宮)挑戦権を得るまであと2勝に迫った。