国分寺の2番手、土井航志投手(3年)が意地を見せた。0-11の4回2死三塁で登板。先発したエース富田隆志投手(3年)に「後続を抑えるから。任せろ」と言って飛び出した。言葉どおり、遊ゴロで後続を断つと、5回も3者凡退に仕留めた。「ナイスピッチング!」。富田の声がうれしかった。

昨秋都大会王者に5回コールド負けしたが、成長を感じた高校野球生活だった。入学時より体重が20キロアップ。74キロの立派な体になった。1年の頃は腰のケガで投げられない時期もあったが、富田の励ましもあり乗り切った。「富田君はライバルでもあるけど、彼のおかげです」と感謝した。切磋琢磨(せっさたくま)で、ここまで来た。活動休止中も、富田とキャッチボールを続けた。最後の夏、背番号1は富田が背負ったが「悔いはありません」と言えた。