今秋ドラフト候補の明石商・中森俊介投手(3年)が、最後の夏を、完投勝利で締めた。

「チーム全体の目標。勝てて良かった」

初回に走者こそ背負ったが右肩上がりに調子を上げ、2回から6回まで3者凡退。3回には自己最速(151キロ)に迫る150キロをマークした。

それでも、「序盤はいいテンポでいけたけど、終盤に体力のなさが出ました」。目標としていた完封勝利は達成できず「5回くらいまで(完封を)狙っていたけど、終盤にかけて下半身の粘りがなくなって球が浮いた」と反省を口にした。

この日浴びた5安打のうち4本が7回以降。2点リードの7回2死二塁から適時打を浴び1点差に迫られるなどし、「全体的に良い球はなかったです」と悔しそうな表情を浮かべた。

だが、持ち味の「柔」の投球はこの日もさえた。

140キロ後半の直球にスライダーなどを交えてタイミングを外し、9回を5安打9奪三振。1点差の8回には2死二、三塁から146キロ内角直球で見逃し三振を奪う制球力も光り、ドラフト上位候補の力の一端を見せた。

進路については、以前から夏が終わってから決めると話しており、この日も「今はまだ決めていません」とした。