クラークのエース左腕菊池伶(3年)が155球の熱投で、春は初の全道4強に導いた。2回に失点したが、3回以降は粘りの投球で無失点に抑えた。道大会では自身初の完投勝利に「全体的にコントロールが荒れていなかった。球数が増えても、9回までコースに投げ分けられたのでよかった」と振り返った。

冬場のトレーニングが実を結んだ。昨年11月から心肺機能アップなどに効果的といわれる、タバタ式トレーニングをチームで取り入れた。20秒ほど強度の高い運動と、10秒ほどの負荷の軽い運動を繰り返すもので、実践するプロアスリートも多い。「実際にそれでよくなっていると思う」。昨秋はスタミナ不足を感じていたが、一冬を越え完投できる体力を付けた。

準決勝は昨秋の全道大会で敗れた札幌日大とぶつかる。「今日以上の投球が出来るように」とリベンジへ気合を入れた。

◆クラークの道大会成績 春は今回3度目出場で初の4強入り。初出場の16年は初戦敗退、18年はベスト8。夏の北北海道大会は16年の優勝1度、準優勝2度(18、19年)。昨年の独自の北北海道大会も制覇している。秋は17、20年の2度出場で、ともに初戦の2回戦で札幌日大に敗戦。

<石上5回1失点も>

白樺学園はクラークに競り負け、16年以来の4強進出はならなかった。先発した背番号10の石上翼投手(2年)が5回1失点とゲームメークしたが、打線が4安打1得点と振るわず、終盤に勝ち越された。9回2死一、二塁も生かせず、戸出直樹監督(45)は「要所をしっかり抑えられてしまった」と話した。