春日部共栄は、優勝した14年以来の決勝進出を逃した。1番打者として、主将として、チームを引っ張ってきた増田凜之介内野手(3年)。整列後、空を見上げて涙をこらえた。「いろんな人の支えがあって、感謝の気持ちを結果で表すことができなくて、悔しいです」と話した。

春の県大会は、準々決勝の花咲徳栄戦で守備の乱れから1-12の5回コールド負け。それからは、守備練習に時間を割いた。ノックから厳しい声をかけ合い、徹底して磨いてきた。それが、準決勝で2失策。失点につながったミスもあった。「流れを止められなかった。ミスが敗因」と悔やんだ。

小学生時代は、ヤクルトジュニアを経験した。センバツ優勝した東海大相模の大塚瑠晏内野手(3年)と、三遊間を組んだ。ともにプレーした選手たちは、それぞれ各地の強豪校の中心選手となっている。「ジュニアですごかった選手は高校でも活躍していて、すごい刺激になった。みんな成長していて、自分ももっと頑張らないとと思えた。レベルの高いところを経験できて、よかった」と振り返る。

大学進学する予定で、将来は「プロ野球を目指して、頑張ります」。悔しさも、元チームメートの活躍も、未来の自分のパワーに変える。