東海大相模が9-2で向上を破り、3大会連続15度目の秋季大会優勝を果たした。

3回に板垣拓心内野手(1年)の右中間への適時打で先制。5回には武井京太郎外野手(2年)の3点本塁打を含む4得点を挙げ、試合を決定付けた。

9月から母校に着任した原俊介監督(44)は大会を通じて「グラウンドの選手はもちろん、試合に出ていない選手、スタッフ、全ての関係者に勝たせてもらった。チームの勝利です」と振り返り、感謝を口にした。

強豪を引き継ぐプレッシャーは確かにあったが、解消したのは選手だった。「選手たちが情熱的に練習をしていて、『どんな試合をするのかな』と毎日ワクワクさせてもらっています。おかげさまでプレッシャーを上回るくらい、非常に楽しく野球をやらせてもらっています」と笑顔で話した。

指揮官の目から見たチームの長所は積極的な攻撃姿勢。「勇気を持ってバットが振れている。私がなるべく攻めの姿勢にブレーキをかけないように指導には注意を払いました。選手がうまくグラウンドで力を発揮できるように導くことが仕事だと思っています」。従来のチーム持ち味をいかしながら戦い抜いた1カ月だった。

「これから相手のレベルはどんどん高くなっていく。その中で相手の実力に合った積極的な走塁や打撃を心掛け、取りこぼさないようにしていきます」と勝利の余韻に浸ることなく、指揮官は次の戦いを見据えた。