21世紀枠で甲子園初出場した14年以来2度目のセンバツを目指す大島(鹿児島1位)は、大分県屈指の進学校、大分舞鶴(大分2位)と激闘の末、天候不良のため延長10回4-4で引き分け再試合となった。

来秋ドラフト候補の最速146キロ左腕、大野稼頭央投手(2年)が延長10回186球を投げ4失点(自責2)ながら16奪三振の力投は報われず。今日7日第3試合に必勝を期して連投予定だ。

大島の地元、奄美大島から約300人が応援に駆けつけたが、痛恨の引き分けに終わった。

延長10回裏2死満塁の一打サヨナラの場面。代打の屋井智稀(2年)が三振に倒れ、ガッツポーズで喜ぶ大分舞鶴の奥本翼投手(2年)と対照的にベンチの空気は重かった。その後降雨のため中断したが、そのまま天候不良のため引き分け再試合になった。

2-3の8回裏、2死二、三塁から6番・前山龍之助内野手(2年)の右越え2点二塁打で勝ち越した。しかし、9回に追いつかれ、大野の186球粘投は報われなかった。

2度の中断を含め試合時間は3時間43分。疲労も蓄積した試合後、塗木哲哉監督(54)と武田涼雅主将(2年)が取材に応じた。塗木監督は「都合のいいようにいかないのが九州大会」と悔い、再試合へ「切り替えて明日に集中します」と引き締めた。武田主将も「相手の10倍ぐらい打つ気持ちでやりたい」とリベンジを誓った。

再試合も大野が先発予定だ。1週間500球以内の球数制限もあるが、指揮官は「(大野で)行くしかない」。目の前の一戦にエースで必勝を期した。【菊川光一】