今秋のドラフト候補を、日刊スポーツのオリジナルカード付きで紹介する「ドラフト候補全員!? 会いに行きます」。今回は高校生編。花巻東(岩手)の田代旭捕手(2年)は強肩に加え、高校通算41本塁打をマークする左のスラッガーだ。

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“メジャー級”の豪快なフルスイングで、プロへの道を切り開く。花巻東の主砲、田代は「肩と打力を武器にしている。左右の両方向にボールを飛ばすことができます」と持ち味をアピールする。1年秋から正捕手の座をつかみ、二塁送球は1秒8をマーク。打っては高校通算41本塁打。東北屈指の強肩強打の逸材として、ドラフト戦線に名乗りを上げた。

飽くなき探求心が、アーチスト本能を開花させた。バッティングで参考にするのが、MLBフィリーズで活躍するブライス・ハーパーだ。特に意識してこだわるのがフォロースルー。見よう見まねで取り入れてアレンジを加え、「自分の身上はフルスイング」と迷いなく言い切る。

漠然と描いていた夢が、現実味を帯びてきた。昨秋に初出場した明治神宮大会で4強入り。高知との2回戦で豪快な1発を右翼スタンドへ突き刺すなど、スラッガーとして、その名を全国に知らしめた。「課題も見つかりましたけど、自信にもなった。高卒プロ入りを目指します」ときっぱり宣言。目標の舞台へ、1歩ずつ駆け上がっていく。【佐藤究】