古豪の急成長エースが躍動した。春夏通算11度の甲子園出場経験を誇る法政二が、開幕戦に登場。身長179センチの横手投げ・中山航佑投手(3年)が6回3安打無失点の好投を見せ、7回コールド勝ちで初戦を突破した。最速137キロ右腕は「走者が出ても粘りが持ち味。動揺せずに、低めに変化球を集めることを意識しました」。緩急を駆使し、三塁を踏ませない投球だった。

昨秋、今春は2桁背番号。だが冬に70キロから8キロの増量に成功した。「お米だけでなく、タンパク質やバランスを意識しました」と、内面から体を変えた。今春の県大会では、東海大相模を相手に2番手で登板し4回1失点の好投。オフの取り組みが間違いじゃなかったことを実感した。

背番号「1」をつかみとった最後の夏。次戦は春の県王者・桐光学園と12日に戦う。絹田史郎監督(58)は「中山がしっかり放りきれれば、いい試合が出来ると思う」。努力でつかんだ下克上エースが、強豪を討つ。【阿部泰斉】