4回終わって7-2から、驚異の粘りを見せる松代の前に、松本深志は辛うじて逃げ切る展開となった。

試合後の松本深志の清水雄一監督(44)は疲れ切った様子で帽子を脱ぎ、汗まみれの顔で「何も言うことはないです」と、ふがいない展開に感情をむき出しにした。

中盤に向けてリードを確実に広げたいところで、5回表2死二、三塁で先発榊原悠太投手(3年)が、まさかの無人の一塁へけん制をするミスが出て、一気に試合展開が混沌(こんとん)としてきた。清水監督は「考えられないことです。情けない」と、試合後も気持ちを切り替えられない様子だった。

試合後、主将宮下敏尚捕手(3年)は「失敗はありますが、それを試合の中で受け止めて、次のプレーで必死にやれるかどうかが大事だと思います。悠太(榊原)も、何とか取り返そうとやっていたのは感じました。また、ここからしっかりやりたいです」と、大乱戦を制し、疲れた様子も笑顔を見せていた。