この日からシード校が登場し、昨夏王者で第2シードの横浜が初戦を6回コールドで突破した。

1回表。試合が始まった直後に守備でビッグプレーが飛び出した。相手先頭打者が放った中前に落ちるかという打球を、二塁手の鉾丸蒼太内野手(3年)が背走キャッチした。試合の流れを作った好捕を、村田浩明監督(35)も「あのプレーは大きかったです」と絶賛。「夏の初戦は本当に難しいです。渡辺(元智・元野球部)監督や小倉(清一郎)コーチに聞くと『失点だけはとにかく準備して、備えて』とお話しされていた。かなり選手にも(考えを)植え付けて、やってきました」。もともと守備陣の強化に努めてきた指揮官だったが、その成果が大事な一戦で発揮された。

先発した2年生エースの杉山遥希投手は、このプレーで流れに乗った。4回を無安打無四球無失点、4奪三振のパーフェクトピッチング。「去年も保土ケ谷球場で投げていったので、緊張は特になかったです」。夏初戦の先発マウンドを平常心で投げきった。

打線は2回、敵失の間に先制。なおも無死二、三塁から、攻守を見せた7番の鉾丸が2点適時打を放つなど3者連続適時打が飛び出し、この回5点を奪った。その後も3回無死一塁から萩宗久外野手(2年)が左翼席へ高校通算15本目の2ランを放つなど勢いは止まらず、10安打で10得点を奪った。

2年連続20回目の甲子園出場を目指す夏が始まった。村田監督は「今年のチームは『結束力』がテーマ。秋はコロナでバラバラになって、春もいろいろあって。結束力が今日は出たかなと思います」と話した。

3回戦は16日、平塚江南-大和南の勝者と対戦する。