住吉が延長12回、3時間32分に及ぶ熱戦の末にサヨナラ負けした。

これにより、指導者歴40年目を迎えた白石修二監督(62)の勇退が決まった。「監督1年目も延長で13回で負けてるので、そういうあれ(縁)かなあと思いながら。13回からタイブレークということで、やったことがないので、初めての経験が40年目にしてできるかなと思ったんですけど、その前に終わっちゃいました。残念ながら」と笑った。

1回表に打者一巡で6点を取り、裏に8点取られる波乱のスタート。6回に同点に追い付き、8回から救援した横山寛大投手(3年)が無失点投球を続けたが、最後は延長12回2死一塁から、安打と外野の失策で勝ち越しを許した。「ナイスゲームではなかったですけど、おもしろいゲームでした。ここまで続けられて感謝しかない。あっという間でしたね、40年」と話す。

川崎南、県川崎、川崎工科の監督を歴任し、かつての教え子たちが応援に来ていた。川崎工科時代には阪神青柳晃洋投手(28)も指導した。昨季最多勝、今季も両リーグ最速で10勝を挙げた右腕とは、LINE(ライン)で毎週のように連絡を取り合っているという。

「『最後なんでいつもより勝ち進んでください』と言われていたんですけど、負けてしまいました。40年間、帰省以外どこにも行ってない。これから、かみさん孝行しないといけないなと思います。今はとにかくゆっくりして、旅行に行きたい」。野球漬けだった日々を離れ、飛び続けた羽をひとまず休める。