ノーシード同士が対峙(たいじ)した岩手の頂上決戦で、盛岡中央は一関学院に2-3で惜敗し、23年ぶり2度目の優勝を逃した。

最速152キロ右腕、斎藤響介投手(3年)は甲子園にあと1歩届かなかった。8回を9安打3失点(自責2)、10奪三振と粘投も、チームは2-3で惜敗。1人の投手で「1週間500球以内」の球数制限があり、この試合までで367球を投じた斎藤は133球が上限。8回を123球、1週間通算では490球でまとめ、1点を追う9回の攻撃で代打を送られて降板した。

斎藤の好投は実らなかった。2回1死から適時二塁打、適時打を浴びて2点を先制される滑り出し。それでも、140キロ台後半の直球、スライダー、カットボールなどを織り交ぜ、走者を出しても踏ん張った。しかし、6回の先頭に二塁打を許すと、自らのけん制悪送球も重なり、無死三塁のピンチを迎える。カウント1-2から147キロ直球を中前に運ばれ、1点を勝ち越された。

今大会6登板目で、この日の最速は3回と6回に148キロを3度計測した。斎藤にとって最終イニングとなった8回には先頭を遊飛に打ち取ると、後続を2者連続で空振り三振。3死目は147キロ直球で空を切らせ、初回から球速は落ちなかった。

エースとして8回を完投した。斎藤は「やっぱり緊張した部分があったが、最後まで自分のピッチングをできて良かった」と胸を張った。1点を追う9回に得点を奪って、その裏の守備につくことはなかったが「最後まで自分が投げきりたい思いでいっぱいでした」と振り返った。将来的にはプロ野球選手を目指すが、現時点でプロ志望届を提出するかについては「これから長く考えて決めていきたい」と話した。

「夏の地方大会日程・結果」はこちら>>