奈良大会決勝で敗退した生駒の3年生が、天理のアルプス席で応援した。

部員に新型コロナウイルス感染が広がり、奈良大会決勝はメンバー12人を変更して臨み、0-21と大敗した。快進撃を続けながら、最後はベストメンバーで戦えなかった無念さで涙した。

天理の選手は優勝時も派手には喜ばず、その配慮も大きな称賛を呼んだ。

生駒の保護者会は配慮へのお礼として「つなぐ 心ひとつに 天理高校野球部」という横断幕を作り、天理に手渡した。1回戦、2回戦とアルプス席に掲出して天理を後押しした

天理の保護者から招待を受け、この日の2回戦を3年生部員で観戦することが決まった。マネジャー含む16人のうち15人が制服姿で来場。天理の応援バルーンを持って、応援の輪に加わった。

決勝戦に出場していた熊田颯馬主将(3年)は「招待していただいてありがたかったし、現地で応援できるのがうれしかった。甲子園はうらやましいけど、もう終わったので、優勝してもらいたいという気持ちだけです。個人的にはやり切ったという思いですが、ほかの3年生もみんなこうして集まって応援しているので、あとは精いっぱい応援するだけという気持ちでいると思う」と晴れやかな表情だった。