広陵(広島)はセンバツ準決勝を翌日に控えた30日、兵庫県西宮市内のグラウンドで最終調整を行った。

暖かい陽の光が注ぐ中、球児はベースランニング、シートノック、フリー打撃などで約2時間体を動かした。

中井哲之監督(60)は、練習の様子を見て「楽しそうにやってる。明日も楽しそうにやってくれると思う」とにっこり。

また、大会NO・1スラッガーとして注目される「ボンズ」こと真鍋慧内野手(3年)については「だいぶいい当たりが出てきて気持ちが楽になっている。彼が打つとチームはのりやすいので、期待はしています」と話した。

真鍋は徐々に調子を上げており、29日の準々決勝では3安打2打点の活躍で勝利に貢献。左中間フェンスに直撃する大きな当たりも披露した。本人は、打撃の調子を「普通くらい」とするが、この日の打撃練習でも鋭い当たりで好調さを示した。

10年以来13年ぶりに進出する準決勝は、山梨学院との対戦が決まっている。その準決勝を制して決勝に進めば、現体制で唯一黒星を喫した相手・大阪桐蔭との再戦の可能性もある。

20年ぶりの頂点へ-。真鍋は言う。「日本一をとることしか考えてない」。練習着の腰付近に、自ら筆を執った「ボンズ」の文字を背負う主砲が、チームをさらなる高みへ誘う。