加藤学園の池田真翔内野手(3年)が、主力として挑む最初で最後の夏に向けて気持ちを高ぶらせている。昨夏も背番号「14」でメンバー入りしたが、出番は途中出場のみ。「最後の大会。1日でも長い夏にするために、覚悟を持ってやりたい」と決意を口にした。

捕手に重点を置いてプレーしていた昨秋、転機を迎えた。正捕手を示す背番号「2」を背負って県大会に臨むも、同位置でのスタメン出場は1度もなかった。「悔しくて、何かを変えなければいけないと思った」。大会後、米山学監督(45)に直訴。内野手1本で勝負することを決めた。

続く東海大会。二塁手として全試合に先発すると、控えだった状況が変わる。走攻守そろった元々のポテンシャルに加え、指揮官は「東海を経験して自覚も出た」。今春の県大会では打率5割をマークし、守っても無失策と攻守で初優勝に貢献した。池田も「やるべきことができた大会。自信になった」。今では、欠かせない存在となった。

春の王者として第1シードで迎える今大会は、15日の初戦(2回戦)で桐陽-三島北の勝者と対戦する。池田は「挑戦者の気持ちを忘れてはいけない」と表情を引き締め、続けた。「状況に応じてチームのために何ができるか。常に考えて攻守で貢献していきたい」。創部初となる夏の甲子園へ、主力としてチームを支える。【前田和哉】

◆池田真翔(いけだ・まさと)2006年(平18)3月20日、三重県生まれ。小1から神戸SSで野球を始め、中学時代は津リトルシニア。右投げ左打ち。家族は両親と兄、妹、弟。170センチ、73キロ。血液型O。