静清の武井銀士内野手(2年)が、豪快な1発を放った。

2回に3-0とし、なおも1死満塁の好機。内角よりの変化球を捉え、左翼席に公式戦初となる高校通算12号アーチをかけた。満塁弾は練習試合を通じても初。174センチ、95キロの体格を誇る右の大砲は意外とギリギリで焦ったけど、めちゃくちゃうれしかった」と白い歯を見せた。

背番号「3」を中心に奪ったこの大量リードが、チームに大きな収穫をもたらす。6回に左腕の内藤優央投手(1年)が、公式戦初登板。1回を3者連続の空振り三振に抑え、堂々のデビューを飾った。長田仁志監督(70)は「今日は武井に尽きる。1年生が経験を積めたことが非常に大きい」と目を細めた。

15日の2回戦では第5シードの掛川西と対戦。あと1歩で優勝を逃した昨夏の雪辱に燃えるナインの目標は、11年センバツ以来の甲子園。武井は「試合中盤で点が取れなかったり、まだ課題はある。しっかり準備をしていきたい」と好発進にも浮かれず、気を引き締めた。【前田和哉】