野洲が彦根東を破り、初戦を突破した。

最速110キロの左腕、松浦誓人投手(3年)は9回3失点で公式戦初完投。遅球が効果的だった。100キロ台後半の直球に80キロ前半のスローカーブを織り交ぜながら相手打線を翻弄(ほんろう)。2回に無死満塁のピンチを0で切り抜けると、「いけるぞと思った」と流れに乗った。

7回には足をつりかけて、気にするしぐさもあったが続投。9回に2点を返されて1点差に詰め寄られたが、最後の打者を打ち取るとグラブをパチンとたたいた。「遅い球なので打たせて取るのが特徴。今日はそれができて良かった」と笑顔だった。彦根東の山田幹太投手(3年)と球速差約30キロにも「特に意識していない。僕は遅いので打たせて取ることだけを考えた」と自らのペースを貫いた。

バットでも自らを援護。1-1の2回に適時打を放ち、勝ち越し点を奪った。相手先発の山田は140キロに迫る直球を投げこんでおり、「球が速くて怖かった。球が速かったんですけど、タイミングを早く取って打ちました。バッティングは得意じゃないです」と照れ笑いを浮かべた。

部員20人が1つになり、つかんだ勝利。橋本宏太監督(42)も「それぞれが100%の力を出せた。みんなでやれた勝利だった」とたたえた。

野洲はサッカー部が05年に全国制覇するなど有名。野球部は88年春に1度甲子園に出たのみ。松浦は「今日のようなピッチングができるように次も頑張りたい。長い夏にしたい」と声をうわずらせた。【林亮佑】