鹿児島大会は準々決勝2試合が行われ、2連覇を狙う鹿児島実が、県内最多20度Vで並ぶ樟南との名門対決を制した。
打撃絶好調で、今夏初めて3番に昇格した主将の平山翔悠(しょう)内野手(3年)が勝ち越しの左越え3点適時二塁打を放つなど、伝統の「桜島打線」が爆発して、9安打5得点と打ち勝った。第1シード神村学園も攻守にかみ合い、8回コールドで快勝した。
◇ ◇ ◇
「桜島打線」を継承する3番平山が、値千金の勝ち越し打で勝負を決めた。
お互い譲らず1-1で迎えた5回2死満塁だった。「樟南相手にだけは負けたくなかった。食らいつく思いだった」と強い思いで入った第3打席。内角スライダーを振り抜くと、左越え3点適時二塁打となって、二塁上で右腕を突き上げた。
2安打3打点の活躍で4強入りの立役者になった3番打者は「伝統の一戦でプレッシャーはあったが、自分たちのプレーをして勝てたことは大きい」。気迫が違った。平山は夏13度Vの鹿児島商戦(2回戦)でも勝ち越し打を放ち、勢いがあった。
元々5、6番の平山が昇格で期待に応え、同校OBで選手として甲子園春夏8強経験があり、主将として黄金期の「元祖桜島打線」をけん引した宮下正一監督(50)は「平山の1本が大きかった」と絶賛。最大のライバルとの大一番に「伝統の一戦で、今日が最後になるかもというぐらいの気持ちで戦った」と気迫を前面に勝負した。
ともに夏優勝は、県内最多20度を誇る。近年では16年決勝での15回引き分け再試合が記憶に新しい。これまで数々の名勝負を繰り広げ、21年決勝は樟南が鹿児島実に快勝。過去20年に限れば、決勝で4度対戦して、樟南が3勝1敗だった。22年決勝は鹿児島実が前年の悔しさを糧に大島を下した。
準決勝の相手は優勝候補の神村学園に決まった。夏前哨戦の5月県選抜大会準決勝で敗れた難敵だ。だが、負けるつもりはない。「甲子園に出るために鹿児島実に入った」という平山が、再び打線の核となって勝利に導く。【菊川光一】

