滋賀県立高校同士の対決は、堅田に軍配が上がった。

6-6で迎えた9回裏。先頭の横谷友朔内野手(3年)が右中間を破る三塁打でチャンスを作ると、6番の高橋来夢外野手(らいむ、2年)、7番の今井燿二郎(ようじろう、1年)を連続の申告敬遠で無死満塁に。続く辻田亮輔投手(1年)がカウント2-2から、サヨナラの中前適時打を決めた。

勝負強さを見せた辻田は、投手としてもエース・西田樹生(いつき、2年生)から5回にマウンドを引き継ぎ、5イニングを1失点と好投した。「3年生と少しでも長く野球がしたかった。打てて素直にうれしかったです」。初めてのサヨナラ打を喜んだ。

辻田は「左投げ右打ち」だ。小学4年生で野球を始めた“左利き”の少年は、左投げの外野手としてグラウンドに立った。しかし、バットを渡されると自然に右打席へ。「お箸とか、ペンを持つのは左なんですけど、サッカーで蹴るのは右なんです」。両手両足を器用に使いこなせるのは運動神経がいい証拠。あえて矯正はせず、左投げ右打ちのまま、中学校から投手として頭角を現した。

1年生ながら球速125キロをマークする速球派。この日はブルペンで変化球の調子が悪く、真っすぐ中心の配球となった。公式戦初マウンドで緊張もあったが、「リリースポイントを意識して投げることができました。フォアボールも出してしまいましたが、その後しっかりと抑えることができました。三振も取れましたし、良かったと思います」と笑顔を見せた。

次は今春のセンバツ出場校でもある彦根総合と対戦する。「強いですけど、自分がどれだけ通用するか楽しみもあります」。人一倍負けず嫌いでワガママだという左腕は、すでに次を見据えていた。