春夏通算4度目出場のクラーク(北北海道)が前橋商(群馬)を下し、念願の甲子園初勝利をつかんだ。エース右腕新岡歩輝主将(3年)が9回121球を投げ、10安打1失点で完投。上手、横手、下手と腕の位置を変える「千手観音投法」で最少失点に抑えた。通信制高校の甲子園初勝利で、佐々木啓司監督(67)に3元号勝利をプレゼント。2回戦は佐々木麟太郎内野手(3年)擁する花巻東(岩手)と対戦する。おかやま山陽(岡山)も甲子園初勝利を挙げた。

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クラークが通信制高校では甲子園初勝利を挙げた。通信制高校の甲子園出場は、12年春の地球環境(長野)が第1号で履正社に初戦敗退(●2-5)。次いで出場したクラークは過去3戦3敗だった。

全国にキャンパスがある通信制高校だが、各キャンパスの好選手を集めるわけではない。日本高野連の加盟規定では「原則として同一都道府県に在住する生徒が対象」「週2回以上、指導者および部員全員が集まって活動」を条件に定める。99年に立志舎(東京)が初加盟。地球環境が出た12年当時、加盟数は全国9校だったが、11年後の今や21校(軟式2校を含む)と、ほぼ倍増した。今夏は日本ウェルネスが沖縄大会決勝に進むなど健闘。プロではパ・リーグ首位のオリックスで本田仁海投手(星槎国際湘南出)、宜保翔内野手(未来沖縄出)が1軍出場。通信制高校の躍進が目立ってきた。【織田健途】

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