高校野球の秋季北海道大会(18日開幕)の公式練習が16日、大会初開催の札幌ドームで行われた。

小樽地区の北照は「北の機動破壊」で11年ぶりの優勝を目指す。足を使った機動力を駆使し、広い札幌ドームで得点量産につなげる。上林弘樹監督(44)は「打撃の弱さを走塁でカバーできたら」と展望した。

チームは走力向上を目指し、独自の走塁理論「機動破壊」の生みの親、葛原美峰氏から指導を受けてきた。葛原氏は四日市工、高崎健康福祉大高崎などで指導し、両校合わせて計10度甲子園に導いた。北照のメンバーは約1年前から4回、葛原氏を練習に招き、積極的に次の塁を狙う機動破壊の考え方や技術の指南を受けた。上林監督は「葛原先生には『北の大地で機動破壊でいいんじゃない』と言ってもらった。走塁でプレッシャーをかけていきたい」と意気込む。

チームトップの塁間4・1秒を誇る中堅の手代森琉輝主将(2年)は「打者が一塁で止まることが多かったけど、次の塁を狙う意識が高まった」と話す。走塁のスペシャリストの教えを生かし、チーム随一の韋駄天(いだてん)として積極的に次の塁を狙っていく。「教えてもらったことを生かして勝ち上がりたい」と意気込んだ。【石井翔太】