近江(滋賀)のエース西山恒誠投手(3年)が169球目で力尽きた。
同点の10回1死満塁、右腕西山の投球はホーム手前でワンバウンド。捕手も取れずサヨナラ負けとなった。「投げた瞬間、暴投とわかった。チームの勝利につなげられず悔しい」と肩を落とした。
初回はアウトすべてを三振で奪うなど、相手打者をスライダーできりきり舞いにさせた。「スライダーを意識させたのは良かった」と14奪三振だった。
それでも8回から足がつった。スライダーも抜ける場面が増え、制球力がやや落ちた。「集中力は落ちてなかったですが体力不足でした」と悔やんだ。多賀章仁監督(64)も「彼本来の調子ではなかった。スピードも出てなかったですし。甲子園で変わると思ったんですが…」と振り返った。
夏は滋賀6連覇がかかる。西山は「もう1回戻ってきて、次はもっと勝ち進められるように」と前を向いた。