日本航空石川の背番号19をつけ、能登半島地震では祖母宅で被災して祖母をおぶって避難した福森誠也投手(3年)に中村隆監督(39)がねぎらいの言葉をかけた。

出場機会はなかったが、8回に伝令でマウンドへ行き、ナインに声をかけた。福森を伝令で起用した理由を中村監督は「一番元気を出して明るく笑顔で前線で一番声を出していた」と説明した。

公式戦で初めてベンチ入りし、練習から誰よりも努力した姿勢に指揮官も心を打たれた。「彼は背負うものがあったと思いますけど、それを言い訳にせず力に変えてやってきていました。歯を食いしばってきついことでも一切顔に出さずやってきたことが彼の力になったと思う。その姿に僕らも勇気をもらって励まされるものがあった。本当によく頑張ってきたなと思います」とねぎらった。

◆神宮枠最少失点 神宮大会枠により選出された日本航空石川が1失点で惜敗。同枠の出場校は通算27試合目(6勝21敗)だが、1失点は07年室戸(高知)の○2-1報徳学園(兵庫)、○4-1宇部商(山口)、08年宇都宮南(栃木)の●0-1八頭(鳥取)に並ぶ最少だった。

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