星稜の山下智茂名誉監督(79)が、スタンドで奮闘を見守った。

長男が指揮を執るチームは決勝進出を逃したが、センバツでは石川県勢で初めて4強まで進んだ。「震災の年に記録を破ったというのは大切なこと。石川の球児たちの目標も高くなる」と、意義を話した。現在は石川県輪島市の母校、門前で指導している。入学者数は3倍以上に増加したそうで、町おこしの役割も担う。「最初は能登に希望を与えてほしいと思っていたが、地域の人がすごく応援してくれた。背中を押されながら戦っていた」と目を細めた。