センバツ決勝には東西で前評判の高かった2校が残った。

高崎健康福祉大高崎(群馬)が勝てば春夏通じて甲子園初優勝、報徳学園(兵庫)が勝てば22年ぶり3度目のセンバツ優勝になる。

高崎健康福祉大高崎は最速150キロ右腕の石垣元気投手(2年)が30日の準決勝で116球を投げ、決勝は背番号1の佐藤龍月(りゅうが)投手(2年)の先発が有力視される。左手中指を負傷しており、継投の可能性は高い。

投手陣の状態が100%でないだけに、打線の奮起が初優勝に必須となる。主砲の箱山遥人捕手(3年)ら上位打線は振れてきている。下位からもチャンスを作れれば勝機は高まる。

報徳学園は昨春の準優勝メンバーが7人残り、選手層は厚い。特に間木歩投手、今朝丸裕喜投手(ともに3年)の右腕2枚看板は今大会もそれぞれ大崩れなく、決勝まで来た。準決勝で間木が117球投げており、決勝は今朝丸の先発が有力だ。

守備は堅実で、準々決勝の大阪桐蔭戦も少ないチャンスを生かして4-1で勝利した。打線も4番斎藤佑征内野手(3年)を中心にきめ細かく攻めてきた。

投手陣のコンディションを考えると報徳学園がやや有利になるか。高崎健康福祉大高崎は先制して優位に進めたい。準決勝で出てしまった走守のミスは、決勝では致命的になる。

◆群馬対兵庫 甲子園で過去の対戦は群馬県勢の4勝6敗(春は2勝5敗)。報徳学園とはいずれも春の3度対戦し、09年高崎商0●2、17年前橋育英0●4、23年高崎健康福祉大高崎2●7と3連敗。

◆昨年の対戦 報徳学園が11安打で快勝。2回に3連続押し出し四球で逆転し、4回には堀、石野の連打で2点を追加。8回には石野の2ランで突き放した。高崎健康福祉大高崎は2年生の箱山、高山が二塁打を放つも反撃及ばず。