高崎健康福祉大高崎(群馬)が甲子園で初優勝した。OBで西武育成選手の是沢涼輔捕手(23)も「おめでとうございます」と祝福のコメントを寄せた。

チームメートには同校先輩でもある柘植世那捕手(26)もいる。「柘植さんと『すごいですね』と試合のたびに話していました」。是沢はテレビ中継で見た柘植の姿に憧れ、三重県から越境入学したほどだ。

優勝メンバーでは、やはり同じ捕手の箱山遥人主将(3年)が気になったという。「記事とか読んでも発信力、発言力がすごいですよね。みんなを引っ張っていく力とか」。

是沢自身、高校時代も法大時代も控え捕手だった。「ベンチから見ている景色、それが一番印象的ですね。自分が出ていない悔しさも、試合に出ても何もできないかもしれないみじめさも、両方です」と苦笑いしながら振り返る。

それでも青柳博文監督(51)は是沢のことを「本当に誰よりも一番練習していましたよ」と認める。プロになった今もそれは変わらず、誰よりも多く室内練習場でバットを振っている。

母校が勝った。恩師が喜んだ。「刺激になります。優勝して、控えの子の気持ちもすごく分かります」。育成契約の捕手としてプロ2年目。吉報に気合を入れていた。【金子真仁】