<高校野球・秋季東京大会:早実12-0明大中野>◇25日◇準決勝◇神宮第2

 早実が決勝へ進出した。早実は4番森厚太内野手(2年)の満塁本塁打などで大量12点を挙げ、5回コールド勝ちで明大中野を下した。

 早実が斎藤佑樹投手(早大2年)で出場した06年以来のセンバツ甲子園へ、あと1勝と迫った。身長187センチ、体重91キロの大型4番森が3年ぶり決勝進出の立役者になった。1回無死満塁の好機で左翼中段へ運ぶ先制満塁弾。森は「最低でも外野フライと思っていた。甘いスライダーを思い切って振り抜いた」と胸を張った。

 3回の1死満塁でも右中間へ2点適時打を放ち、1人7打点の活躍で5回コールド勝ちへつなげた。1年から4番を任されたが、今夏は不調で主軸を外されたことも。「悔しかった」と懸命の振り込みで定位置を取り戻した。最近のセンバツ東京代表は1校枠が続いており、優勝しないと「当確」とはならない。和泉実監督(47)は「速攻をイメージしていたが、ずっと打てなかった森がやってくれた。選手は少しずつ成長している。この勢いを大事にして、優勝を目指したい」と話した。【佐々木紘一】