<高校野球福島大会:小高工4-2磐城>◇20日◇準々決勝

 小高工が4-2で磐城とのシード校対決を制し、過去最高に並ぶ6年ぶり3度目の4強進出を決めた。4番の栗原優輝捕手が先制と決勝打を含む3安打2打点2得点と活躍。女房役としてエース西川和美(ともに3年)の完投勝利をアシストし、昨秋と今春に連敗していた相手に雪辱した。

 「逆転勝利」の4文字は小高工の代名詞だ!

 初戦からこれで4試合連続の逆転劇。この日の立役者はバッテリーだ。1-2の6回裏2死一、三塁から、エース西川の右前打で三塁走者の栗原がかえり同点。そして8回裏1死二塁で、栗原が右中間を破る三塁打。決勝打の栗原は「(打ったのは)甘く入ってきた真ん中の直球。(カウント)0-2だったので置きにくると思って狙っていました」と笑顔で振り返った。

 組み合わせ決定時から「磐城と戦うまでは負けられない」がチームの合言葉だった。昨秋の県準々決勝では1点差負け。今春の県3位決定戦でも敗れ東北大会への道を閉ざされた。最後まで強攻策を貫いた片山龍監督(32)は「打って勝った方が自信になる。秋と春に悔しい負け方をしたので3度目の正直といったところでしょうか。リベンジできました」と話した。

 過去2回の準決勝は、いずれも敗れている。22日の準決勝の相手は、昨夏3回戦で完敗した第1シード聖光学院だ。栗原は「打撃のチームなので甘く入らないようにリードしたい。打つ方も自信があります。甲子園出場が目標なので一気にチーム記録を更新したい」と、こちらも“3度目の正直”に意欲を見せた。【佐々木雄高】