<全国高校野球選手権:鹿児島実4-1宮崎商>◇10日◇2回戦

 鹿児島実は延長12回4-1で宮崎商との九州対決を制した。1-1の均衡を破ったのは12回2死から。初戦で満塁弾を放った田野尻悠紀(3年)が死球を受けて走者一、二塁。ここで1番中尾浩太(3年)の打球が三遊間を抜け、勝ち越し。さらに連打で3点を奪った。「田野尻が出たので自分が絶対に決めると思っていました」と中尾は胸を張った。3回から登板した岩下は8回の打席で空振りした球を右ひざに当てた。「痛いなんて言ってる場合じゃない」と続投を志願。「腫れてきたけど見ないふりをしていました。気力でやってくれた」と宮下正一監督(35)は背番号10の「エース」を頼もしそうに見つめた。