全国高校野球選手権大会(8日開幕=甲子園)会場では2日、全代表校のトップを切って青森山田が公式練習を行い、4番呉知佐勇(ご・ちさお)一塁手(3年)が故郷での活躍を誓った。

 あいにくの雨空で、青森山田の甲子園練習は室内での練習となった。それでも呉は声を張り上げ、快音を響かせた。全国49代表校でトップの公式練習。さらに呉は、チームで最初に打撃ケージに入った。「外でやりたかったですけど、最初なのでうれしいです」。県大会で打率5割7分1厘をマークした主砲が、甲子園という故郷への“一番乗り”に笑みを浮かべた。

 実家は甲子園から自転車で約20分の尼崎市内。小学時代に何度も訪れ、聖地にあこがれた。一緒に観戦した弟の由起己(ゆきお=京都成章2年)は、昨年度の全国高校ラグビーで4強入りした。「先を越されたけど、あいつ以上の成績を残したい」と呉。花園に立った弟に追いついた時、青森山田史上初のベスト4が現実のものとなる。