<高校野球青森大会>◇21日◇準々決勝

 青森山田は苦しみながらも青森東に6-3で準決勝へ進出した。3回表に青森東に逆転を許し、今大会で初めて相手に先行を許した。だが8回裏に阿部建太主将(3年)の中前適時打で、効果的な1点を挙げるなど試合巧者ぶりも見せた。V7へ向けて、着実に前進を続けた。

 渋谷良弥監督(63)は「成長がない。毎試合こんな戦いぶりでは」と相変わらずの厳しい口調だ。「中盤に得点していれば、もっと楽な展開になった」と、波に乗りきれない打線にヤキモキ。12安打で6得点でも、まだ不満の様子だ。

 それは光星学院との対決を意識しての厳しさだ。この日は藤田公輔(3年)、田川陽一(3年)のリレーで試合を終えた。大量点を取っていれば「ほかの投手も試してみたかった」(渋谷監督)狙いがあった。「ぶっつけ本番のようになるが、明日は総力戦です」。渋谷監督は、光星学院・仲井監督と同じ「総力戦」という言葉を口にした。

 光星学院とは夏は過去15年で9度対戦している。7勝2敗と勝ち越しているものの、V7へ避けて通れない大一番。阿部建は「あまり打ててないのは、どこかにプレッシャーがあるのかもしれない。明日は打つ。守りからリズムを作る自分たちの野球をして勝ちます」と語気を強めた。