現地2月14日にフロリダ州パークランドのマジョリティー・ストーンマン・ダグラス高校で起こった17人が犠牲になった銃乱射事件は銃規制問題に対する議論など大きな波紋を生んでいる。それはMLBも無関係ではない。

 まずこの事件で最も大きな影響を受けたのがカブズのアンソニー・リゾ内野手だった。リゾは同校の出身であり、犠牲者の中には彼の代理人の姪と彼の兄弟が4年間指導を受けたフットボールのコーチが含まれていたのである。このためリゾは事件のことを知るとすぐスプリングトレーニングを離れ、同校に直行し、犠牲者の家族と面談し、事件翌日の追悼式でスピーチをしている。

 この事についてリゾは「最も難しいことだった。なにを話せばいいか分からない。何も言うことができない。人々が撃たれると、彼らが生きていることに感謝する。彼らはこの悲劇を何か前向きなものに変えようとしている」とコメントしている。

 ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーは事件に対して「悲劇だ。2つのチームがあり、明らかに野球と特別な関係があるフロリダ州を襲った悲劇だ。クラブにはすぐ正しいことをすべきだというとても強い感情があった」と語り、チームから被害者とその家族をサポートする動きが出たことを明かしている。

 まずフロリダでスプリングトレーニングを行っているチームから同校の帽子をオープン戦の前に被るということが提案され、すぐに全チームへと広がったのだ。帽子は選手、監督、審判の全員に配布され、23日の試合で使用されたのである。この日試合がなかったロイヤルズとレンジャーズは翌24日に着用している。

 選手は使用した帽子にサインを書き、それが公式サイトでオークションにかけられ、収益が家族を支援する基金に寄付される仕組みだ。

 資金援助の動きはこれだけではない。トレーディングカード会社のトップスは同校の帽子と同校支援を意味する「MSDストロング」と書かれたTシャツを来た選手のカードを制作・販売し、やはりその全収益を寄付することになっている。

 さらにリゾ個人もスポーツ記念品を販売する企業と共同で、リゾとリグリー・フィールドでの面会や、リゾやカブスがホワイトハウスでオバマ大統領を表敬訪問したときのサイン入り写真、元レッズのジョニー・ベンチ氏との昼食といった数多くの権利や記念品を出品したオークションを実施中だ。

 こうした支援運動が実を結ぶことと、二度とこのような悲劇が繰り返されないことを祈るばかりだ。