エンゼルス大谷翔平投手(28)が17日、来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する意思を日本代表の栗山英樹監督に伝えたと、自身のインスタグラムで発表した。大谷のWBC出場は初めて。メジャーリーグでしのぎを削り合うスターたちに、国を代表して対抗する。投打ともに侍ジャパンの大黒柱として、3大会ぶりの世界一に導く。

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世界の舞台でヒリヒリする戦いを望んだ。大谷がWBCへの参加意思を電撃表明した。自身のインスタグラムに「シーズン中よりお話しいただいていたWBCの出場に関しましては栗山監督に出場する意思がある旨を伝えさせていただきました。各国の素晴らしい選手や5年ぶりに日本のファンの皆様の前で野球ができるのを楽しみにしています!!」と記した。

日本代表に対する、7年越しの思いが結実する。17年の第4回大会は、直前のけがで出場を辞退。投手では無理でも、打者としてだけでも出場しようと直前まで粘った結果だった。帰国時には「前回は足首のケガもあって、なかなかタイミングも合わない感じだった。出たいなという思いは日本の時からずっと思っていました。そういう大会で日の丸背負って戦いたいなという気持ちは持っていたので、前向きに捉えたいです」と語っていた。

シーズン中に日本ハム時代の恩師、栗山監督が米国へ視察に訪れていた。「監督としての意気込みというか、決意だったりとか。もちろん一緒に野球をしたいと言ってもらえたので、それだけでうれしいと思いました」。自分を必要とする熱意は十分に感じていた。既にエ軍のミナシアンGMにも「彼がやりたいと言うなら何も問題はない。右翼でも中堅でも、クローザーでも、彼がやりたいことはなんでもやっていい」と出場を容認されている。

例年ならキャンプからオープン戦に移行する時期だ。「先発じゃなくてもいいというなら、そこまで早める必要もない」。救援起用なら調整ペースを早める必要がなく、公式戦への影響も軽微と踏んでいる。

18年のメジャー移籍後、日本でのプレーは初めてとなる。筋骨隆々となった体、サイ・ヤング賞を争った投球、本塁打王を争った打撃。どれも一回り以上、成長した。世界の野球ファンを驚かせている投打二刀流が、再び東京ドームで披露される。

◆大谷の日本代表 日本ハム時代は14年日米野球と15年プレミア12に投手として出場した。14年日米野球は2試合0勝1敗、5回7奪三振、2失点(自責点0)。15年プレミア12は2試合1勝0敗、13回21奪三振、無失点。先発投手のベストナインに選ばれた。準決勝の韓国戦では6回まで無安打に抑え、7回1安打、11奪三振、無失点と好投するも後続投手が逆転を許し、勝敗はつかなかった。強化試合1試合を含め、投手通算5試合で自責点0。打者では16年11月の強化試合(対メキシコ、オランダ)で4試合通算11打数5安打(打率4割5分5厘)1本塁打。17年WBCでも代表に選出されたが、右足首痛のため大会前に辞退した。