目からうろこが落ちる話の連続だった。サッカー少年だった自分は、肩、肘の故障はなかったが、成長痛に悩まされた。その成長痛にも対処の仕方があったことを教わった。成長痛はオスグッドとも呼ばれ、膝の下の軟骨が飛び出すように腫れて来るもの。これは骨の成長と腱(けん)の成長のアンバランスが原因で起こる障害だ。骨が成長すると筋肉が伸びる。そして腱(けん)が引っ張られるために、膝の下の軟骨部分に痛みが生じる。

 これを改善するのには太もも裏の筋肉を伸ばすストレッチが有効だということだ。ジャックナイフストレッチと言われるもの。しゃがんで両手で足首を持つ。そのまま膝を伸ばしていく。太もも裏の筋肉が伸びると、太ももの前側も緩む。そうすると膝の下の引っ張られていた腱(けん)にかかる力が弱まり、痛みが軽減される。

 先日、足が痛いという10歳の長女にやらせてみた。20分ほどで痛みが消えたと喜んでいた。中学時代、あまりの痛みにサッカーを断念しなければならない時期があった自分も、この方法を知って事前のケアをしていれば…。やはり、正しい知識を知っているということは重要だ。

 この他にもふくらはぎがつる(こむら返り)人の予防法なども聞いた。ウオーミングアップで体を温め、カリウムを多く含む果物や飲料を補給しておくといいとのこと。小学生の頃に「グレープフルーツジュースを飲んでおけ」とコーチに言われたことを思い出した。【竹内智信】